目次
・腰痛の原因となるもの意外なもの
腰椎・筋肉・靱帯・神経とほとんどの方が腰を構成するそのものがよくないので、
腰痛となるわけですが、これらの対応は整体は得意分野です。
これ以外に、内臓疾患が原因で腰痛になる人もいます。
胃炎・腎炎・脾臓の炎症・尿路結石・腹部大動脈瘤・子宮内膜症・癌などです。
これらは症状が腰痛だけにとどまらず、
血尿や腹部痛など複合して自覚症状がでてきますので、
専門の消化器科、泌尿器科、婦人科などでご診察頂くことになります。
腰回りの筋肉をほぐしても良くならず、内臓に異常もない場合、
精神的なものが原因で腰痛を引き起こしている場合もあります。
うつ病・心身症・総合失調症・ストレスなどが腰の違和感を起こしている状態です。
この場合は痛い場所が移動することが多く、患者様の訴えもいろいろです。
ストレスが強い方には、整体法よりもリラクゼーション系が効果的な場合があります。
具体的には自律神経系に働きかける施術を当院では行うようにしています。
心理的な影響で元々ある腰痛がさらに悪化することはあります。
病院巡りをしてずっと原因不明で、毎朝起きるたびに激痛に耐えながら、
ストレスのある仕事場で力仕事などという悪循環ができあがってしまうと、
気持ちも折れて痛みで寝ることもできなくなる人もいるくらいです。
こうなった場合は、長期休養も視野に入れて、
感情を一度開放する、旅行などに出かけて気分転換も時には必要です。
・大腿や下腿・足部まで痛くなったりする腰痛について
腰だけでなく、お尻や足も痛いししびれもあり、長時間の歩けないなど、
下肢にまで症状が出ていてこちらの方が気になる腰痛があります。
これらは、神経症状として考えられるものです。
腰椎部分の神経圧迫や血流障害が下肢痛を引き起こしているのものを上げると、
・椎間板ヘルニア:前屈したり足を上げたりすると片方に痛みがしびれがでる
・腰部脊柱管狭窄症:歩いているとだんだん足がしびれてきて、
休むと楽になるのを繰り返す。
腰が反るとつらい。
・腰椎すべり症:腰を反る姿勢が辛い
などが挙げられます。
坐骨神経痛はお尻辺りからでる坐骨神経という部分の圧迫で
神経支配されている太ももやふくらはぎのしびれなどが症状です。
場所的には腰というよりもお尻の位置となります。
直接的ではありませんが、坐骨神経は人体で最も大きい神経ですので、
腰痛とも関連があります。
これは後ほど詳しく説明していきます。
・椎間板ヘルニアと脊柱管狭窄症
治療を受けると決まったら、自分でどのタイプの腰痛か判断してみて下さい。
下肢痛があるかないかの判断は簡単と思います。
腰だけか腰と大腿・下腿・足部にも痛みが及んでいるかです。
原因はいろいろありますが、長時間長期間悪い姿勢で、
腰痛を我慢していると腰だけでなく、範囲が広がることが多いです。
悪い姿勢は神経根まで圧迫してしびれを起こしやすいのです。
このような場合治療行く前に家庭では、
膝枕をして軽く下肢を曲げて突っ張りを無くすような状態を維持しながら、
安静にしておくとよいでしょう。
もちろん、良い姿勢を意識したり、
動けそうなら軽いストレッチやウォーミング、コルセットなども考慮に入れて下さい。
下肢痛がある場合腰椎椎間板ヘルニアの可能性があります。
椎間板は20歳を過ぎたあたりから徐々に衰えてきます。
弾力の無くなった椎間板はクッションの役割が果たせず神経や靭帯を圧迫して痛みやしびれ、
さらには麻痺まで起こしてしまうことがあります。
(ヘルニアの意味ですが、ドイツ語で飛び出すという意味です。椎間板以外に、脚の付け根から腸が出てくる鼠径ヘルニア、ヘソがでる臍ヘルニアなどがあります。)
椎間板ヘルニア以外にしびれを引き起こす病気に腰部脊柱管狭窄症があります。
どちらも確定診断はMRIを受けてされますが、症状としてはっきりわかるものです。
腰部脊柱管狭窄症は、中高年から高齢者老人に良く起こります。
呼んで字の如く、脊柱の管が狭くなる病気なのですが、腰部以外にもなりえます。
狭くなると中を通る脊髄が圧迫されるので、
その神経支配の腰や下肢に痛みなどが出てきます。
脊柱管狭窄症の特徴として、じっとしていると比較的にしびれなどはなくなって、
歩き出すとしびれが辛くて動けなくなり、また休むと元に戻るというものです。
これを間欠性跛行と呼びます。
腰を反ると症状が強くなり、前屈みになると軽減するので、
歩いていてもしゃがむと圧迫が緩み血流も回復するので、ましになるのです。
これら腰部椎間板ヘルニアと腰部脊柱管狭窄症の理学療法として、
腰椎牽引療法があります。
多くの整形外科で行われていますが、効果はまちまちですし、
気持ちいいのですが、症状の軽減には持続性が少ないのが現状です。
・急性腰痛と慢性腰痛
急性腰痛ははっきり原因や瞬間がわかるもの。
慢性腰痛は時期がはっきりせず、じわじわ重だるい痛さのようなものが続きます。
これもどっちの場合も気になったらすぐに治療を受けましょう。
急性もじっと動かないで安静にしていては治りが遅いです。
可能ならその日にご予約ください。
空きがあれば、当日でも受付可能です。
また慢性も様子を見るといっていては、切りがないので早めに通院して下さい。
温めたり冷やしたりはこれも議論がありますが、急性慢性問わず気持ちいい方をしましょう。
冷湿布に冷却効果はありません。
冷たく感じるだけです。
温湿布も温熱効果はありません。
温かく感じるだけです。
その冷たく・温かくの感じが痛みを紛らわしているのが湿布の効用です。
あとあまり柔らかい布団はよくありません。
よけいに骨がずれて筋肉に負担がかかるからです。
慢性腰痛ならウォーミングや水泳、ストレッチ柔軟体操など、
急性腰痛なら、寝返り、や膝倒し、深呼吸など、
やはり動きながら治していくのが良いでしょう。
・腰痛のわかりやすい分け方~前屈みと反らす~
あなたの腰痛は前にかがむと痛くなりますか?
それとも、後ろにそらすと痛くなりますか?
腰痛は前屈タイプと後屈タイプに大きく分けることができます。
もちろん、両方の腰痛もありますし、じっとしていても痛いタイプもありますし、
捻ったり側屈したりして痛いタイプもあります。
ですがほとんど場合前屈か後屈での痛みを伴い、どちらかの方がやりにくいです。
前か後ろかの判別を付けて、
その他の要素を考慮しながら治していく方が闇雲に過ごすよりも、回復がずっと早いです。
前屈タイプの腰痛は腰を前に曲げすぎた状態が長い、
あるいは前屈姿勢で力を入れることで発症します。
デスクワーク・長時間の車の運転・子守育児・掃除や洗い物などの家事など
日常では前屈みの状態で過ごすことが多いので、
腰の筋肉が引き伸ばされて疲労を起こします。
前屈タイプの腰痛は筋肉が疲労を起こした患者様が多くなります。
後屈タイプは、腰を後ろにそらした時に痛くなる人です。
あまり腰を反らすということはありませんが、
寝返りの時起き上がる動作などが日常ではあります。
高齢者になってくると腰椎のみならず、脊柱の変形が進んで来て、
背骨が丸く前傾状態になっているので、当然反らすことが窮屈になります。
またスポーツ選手や昔猛練習していた元スポーツ選手も反らして痛くなることが多いです。
全身にそらす姿勢や動作は、
身体にとってストレッチ効果がありプラスに働くことが普通ですが、
競技者アスリートとして、
上を目指すライバルに勝つ限界まで挑戦するくらいに追い込むと、
逆効果になることがあります。
多くのトップアスリートが腰痛に悩まされている時は、
後屈タイプの腰痛が多いです。